長野県蓼科にある、恵泉女学園大学所有のプライベートガーデン。
*写真のストックが見つけ出せず、恵泉女学園大学のサイトから写真をお借りしましました。
恵泉学生たちの研修見学を目的とした施設で、一年間に数日しか公開されないことと、見学には恵泉の卒業生または在校生のアテンドが必要というハードルがあるため、見学するチャンスを得るのがなかなか難しいガーデンです。そのため、ガーデニング愛好家の中では「秘密の花園」と言われていているくらい。
このガーデンの存在を知ってから数年後、親しくなった友人がなんと恵泉出身者で、彼女の伝手で見学させていただく機会を得ることができました。訪ねたのは2018年夏です。
ガーデンは英国風のスタイルを踏襲していて、ボーダーガーデン、コテージハウスの庭、森の中の小径など、雰囲気の違う庭を楽しむことが出来ます。きっちり手入れされたエリアのなかに、自然な環境を活かした抜け感のあるエリアがあって、ガーデン全体の中に緩急があることで、飽きさせない工夫をされているように思いました。植えられている植物も、八ヶ岳、蓼科の自然の中になじむような、華やかさよりも山野に寄せたものを選ばれているようです。
植物の健やかさ、雑草の無さ、メリハリのある境界線(土と芝生のエッジが美しく整えられていたり)、細部まで気遣いのある様子に、技術、労力、愛情が、とてつもなく注がれているガーデンだと感じました。
ガイドしてくれた友人曰く、庭を美しく保つのは10年くらいは比較的楽なんだそうです。それ以上になると、土が痩せてくるし、樹木が大きく成長したり、草花も更新が必要になってくる。環境も植物自身も時間を重ねて変化していくから、年月重ねた庭を美しく保つことがとても難しくなってくるのだそうです。この恵泉のガーデンでいうと、着工が1984年なので、私が訪ねた時点で30年以上。それをほぼお一人の方が管理されているのだそうです!
ガーデニング好きの方には、チャンスがあれば是非訪ねてほしいと思います。
このほかにも、「恵泉蓼科ガーデン」で検索すると、沢山の写真や動画などのレポが閲覧できるので、ぜひご覧になってみてください。
report by 上田香織
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